滴下浸透気化式加湿器
VSCタイプ
製品 機能・特長
- 空調機ダクト接続型
- ドレン排水用ポンプ付
- 天井隠蔽
VSCタイプは、本体を空調機や全熱交換器などの吹出側にダクト接続し、気流を通過させることにより加湿を行う滴下浸透気化式加湿器です。 加湿器にはファンが内蔵されておりませんので、空調機・全熱交換器・ラインファン等の気流をダクト接続して通過させることで加湿します。処理風量は4,000m³/hまで対応します。
滴下浸透気化式加湿器 VSCタイプ ラインナップ
【Lシリーズ】VSC06L~VSC36L
Lシリーズは適用飽和効率55%まで適用します。
加湿器本体ケーシングに加湿モジュール、ドレンパン、ドレン排水用ポンプ、電装部などが組み込まれたユニット型加湿器となっており、加湿チャンバとしてダクト接続するだけで、現場での組立は不要です。VSC06Lタイプのみ丸ダクト接続、VSC12L~VSC36Lは角ダクト接続となります。
【Hシリーズ】VSC06H~VSC36H
Hシリーズは適用飽和効率80%まで適用します。
加湿器本体ケーシングに加湿モジュール、ドレンパン、ドレン排水用ポンプ、電装部などが組み込まれたユニット型加湿器となっており、加湿チャンバとしてダクト接続するだけで、現場での組立は不要です。VSC06Hタイプのみ丸ダクト接続、VSC12H~VSC36Hは角ダクト接続となります。
点検窓付き仕様
オプション仕様として、点検扉に点検窓が付いている仕様を用意しています。点検窓からドレンパン、加湿モジュールの状態が確認できます。
建築物衛生法では月1回の加湿器の点検が義務付けられていますが、点検窓付き仕様では、点検扉を開かずに風上側と風下側から加湿モジュールの濡れ状態が確認できる構造となっているため、月1回の点検作業を簡略化できます。
アフターラン制御ボックス(WM-AFB-VS)
アフターラン制御ボックスは、VSCタイプとダクト用ファン(客先ご用意)を接続し、加湿器単独での室内直接加湿を行うための制御ボックスです。加湿器本体とラインファンの併用で単独運転する場合、アフターラン制御ボックス経由でファンへ電源を送ることで加湿器運転停止時にファン残留運転となります。衛生面の配慮として効果的です。
また、アフターラン制御ボックス用リモコンスイッチには、標準のリモコンスイッチまたはヒューミディスタット機能を内蔵したヒューミ付リモコンのどちらかを選択できます。
※WM-VSC24L/H、WM-VSC36L/H には対応しません。WM-VIB タイプをご検討ください。
滴下浸透気化式加湿器 VSCタイプ 主な機能と特長
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ドレン排水用ポンプ標準搭載と本体重量軽量化を実現
従来オプション品であったドレン排水用ポンプを標準搭載。設計時の検討簡略化や、ドレン排水用ポンプ取付作業が削減できます。
さらにドレン排水用ポンプ付の従来品と比べ、全型番平均 10.7%の軽量化。従来よりも施工性が向上しました。 -
加湿モジュール取り外しは、工具レスで容易に!
天井内設置加湿器のメンテナンス作業負荷軽減を目的に、バックル型留め金具付点検扉を採用。工具レスと作業の簡略化により加湿モジュールの取り外しが容易になりました。
従来品に比べて加湿モジュール通過風速値が1.3 倍になり、これにより最大処理風量もUPしました。
ダクト接続タイプのため、システム天井採用のオフィスなど意匠へ配慮した加湿器設置が可能です。
水処理不要、水分のみの気化蒸発でクリーン加湿です。
ドレンパン高水位検知による運転停止機能や二連電磁弁の標準搭載など、漏水対策は万全です。
オプションとして、点検扉を開かずに風上側と風下側から加湿モジュールの濡れ状態が確認できる「点検窓付き仕様」や、ダクト用ファン(客先ご用意)を併用した室内循環加湿方式(室内直接加湿)に対応した「アフターラン制御ボックス」を用意しています。
VSCタイプの使用例
①室内循環ファン系統ダクトでの加湿
ラインファンとの併用で加湿器単独運転が可能です。加湿器とファンの設置位置を離したい場合や、ファン静圧の選択余地を広げたい場合、加湿器1台あたりの加湿能力を大きくとりたい場合などに有効です。
- ※1:オプションの『アフターラン制御ボックス』を併用いただくことでファンと加湿器の連動制御が可能です。ただし、WM-VSC24L/H、WM-VSC36L/H には対応しません。アフターラン制御ボックスの詳細につきましてはオプション欄をご参照ください。
- ※2:気流入口側やファン吸込側等にプレフィルタなどの設置が必要となります。
②外気処理エアコン系統ダクトでの加湿
外気処理エアコン系統のダクトに接続して加湿します。外気処理エアコン組込加湿で必要加湿量を確保できない場合の加湿量補助としてご使用いただけます。また、外気処理エアコンに内蔵加湿器が無い場合はVSCタイプで外気処理系統ダクトで加湿が可能です。この場合はエアコン吹出温度を高めに設定いただくことが必要です。
③天井隠蔽パッケージエアコン系統ダクトでの加湿
天井隠蔽エアコン系統のダクトに接続して加湿します。天井隠蔽エアコンに加湿器を内蔵していない場合や内蔵できても加湿能力が不足する場合に、より飽和効率が高く、加湿能力の高いVSCタイプで加湿することが有効です。
④デシカント外気処理空調機系統ダクトでの加湿
デシカント外気処理空調機系統のダクトに接続して加湿します。デシカント外気処理空調機で潜熱の立ち上がり補助としてご使用いただけます。VSCタイプで加湿補助することで短時間での立ち上がりとなり湿度が確保しやすくなります。
⑤全熱交換器系統ダクトでの加湿
全熱交換器のダクト系統にダクト接続して加湿します。全熱交換器内蔵加湿器を使用せず、ダクト系統にて、より飽和効率の高く加湿能力をアップさせたい場合にVSCタイプで加湿することが有効です。
事例紹介
オフィス
近年加湿の重要性が浸透し、健康・美容の観点からオフィスへの加湿器導入の関心が高まっています。個別分散空調やセントラル空調など、各空調方式にあわせた加湿器が導入されており、近年ではほとんど気化式加湿器が採用されています。
電子機器工場
空気の乾燥により静電気がおこると、生産機械の停止による生産効率の低下や、コンピュータの回路の故障や誤動作を引き起こします。そのため年間を通じ、安定した湿度環境が重要となります。加湿器は気化式加湿器、または蒸気式加湿器が多く採用されています。
データセンター
データセンターでは、静電気による機器への障害の防止、精密機器の機能維持を目的に湿度調整がされています。
以前までは電極式などの蒸気式加湿器の採用が多くみられましたが、近年では気化冷却を利用した消費エネルギー削減を目的に気化式加湿器が採用される例が増えています。