電極式蒸気加湿器
SECタイプ
製品 機能・特長
- 空調機器組込型
- 室内直接噴霧型
- 水処理不要
ウエットマスター電極式蒸気加湿器SECタイプは、ドイツ・スツルツ社との提携により商品化した加湿器です。水中の電極に交流電流を流すことでジュール熱の原理により水自体を発熱体として蒸気を発生するもので、ヒータを使用するパン型や電熱式とは異なり電極は発熱しません。 運転はすべてマイクロプロセッサによりコントロールされ、水処理不要で清浄な蒸気が得られます。蒸気噴霧管を使用する空調機器組込型と蒸気ブロアを使用する室内直接噴霧型の2種類を用意しており、一般空調から産業空調まで、幅広い用途にご使用いただけます。
電極式蒸気加湿器 SECタイプ ラインナップ
電極式蒸気加湿器 SECタイプ 主な機能と特長
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操作パネルの視認性が向上
従来品に比べ操作パネルが大型化し、表示部にはバックライトを搭載することで照度の低い空調機械室などでの使用にも配慮しています。
水処理不要で清浄な蒸気加湿が行えます。
従来品ではオプション仕様だった運転信号出力機能を標準搭載。加湿器の運転状態の確認が容易になりました。
対応導電率が従来品の12.5~35.0mS/mから7.5~35.0mS/mへ。
一般的な水道水より低い導電率にも対応が可能になリました。従来品では一部の型番にのみ搭載されていた排水ポンプを、全型番に標準搭載。
排水時間を短縮し、蒸気量の落ち込みを緩和します。蒸気シリンダの寿命は4,000時間です。
1台で比例制御/ON-OFF制御の何れの制御方式にも対応します。
最大蒸気発生量の20~100%の範囲で出力調整が行えます。
蒸気シリンダの交換について
電極式蒸気加湿器の蒸気シリンダは消耗部品です。
給水水質および運転出力により交換周期が変動しますが、通常の水道水で3,000時間で交換の予報(エラーコード)を表示し、4,000時間で寿命となり加湿器は停止します。寿命に至ったまま継続して使用すると発煙・発火などの事故の原因になります。
また、分解清掃による再使用はできませんので必ず交換してください。
> SECタイプのエラーコード詳細はこちら
ダクトチャンバへ組み込む場合
ダクト内での蒸気噴霧では「噴霧管からの凝縮水飛散」、「ダクト内での再凝縮、結露」などにより、漏水事故に繋がる事例もあり、リスク回避のためドレンパンの設置や水抜きなどの配慮が必要となります。
弊社製の蒸気加湿ユニットSDCタイプはこれら問題に配慮しており、SECタイプと併用してご使用いただくことでドレン処理などの煩雑な設計、施工の簡略化と責任区分を明確化することが可能です。
> 蒸気加湿ユニットSDCタイプの詳細はこちら
事例紹介
電子機器工場
空気の乾燥により静電気がおこると、生産機械の停止による生産効率の低下や、コンピュータの回路の故障や誤動作を引き起こします。そのため年間を通じ、安定した湿度環境が重要となります。加湿器は気化式加湿器、または蒸気式加湿器が多く採用されています。
病院
病院空調は部屋の用途等により要求される室内清浄度が異なるため、選定の際には十分な注意が必要です。
手術室やICUなど要求清浄度が高い場合は、衛生的環境を考慮して蒸気式加湿の採用を推奨します。また、一般病棟や待合室では気化式加湿器を使用できますが、要求清浄度によっては使用できない場合もありますのでご注意ください。
老人福祉施設
免疫力の弱い方が多く過ごす老人保健施設での加湿は重要です。適度な湿度を保つことで、インフルエンザや風邪の予防に役立っています。また自動給水により、日々の水タンクへ補給が不要となり、施設で働く方々の手間削減にも繋がっています。
加湿器は低消費電力の気化式加湿器が多く採用されています。
美術館・博物館
展示品や収蔵品が変質・変形しないよう、品質保持を目的に空気環境が調整されています。ただし、美術館や博物館などに収蔵される品は、古代から現代まで、そして絵画、彫刻、金属品まで多種多様です。そのため、一律に温湿度を決められるものではなく、きめの細かい対応が必要となります。
加湿器は、精密な湿度制御に対応する電熱式蒸気加湿器が多く採用されています。
製紙工場・印刷工場
紙は水分含有率に影響を受けて伸縮したり、乾燥時の摩擦などによって静電気が発生します。これらの問題を抑制するためには湿度管理が重要です。
加湿器は、室内直接加湿の超音波式や気化式加湿器が適していますが、印刷工場ではパウダー状の粉塵などが多く、加湿器の汚れに注意が必要です。高い清浄度を要する所では電極式などの蒸気式加湿器も採用されることもあります。
データセンター
データセンターでは、静電気による機器への障害の防止、精密機器の機能維持を目的に湿度調整がされています。
以前までは電極式などの蒸気式加湿器の採用が多くみられましたが、近年では気化冷却を利用した消費エネルギー削減を目的に気化式加湿器が採用される例が増えています。