蒸気加湿ユニット
SDCタイプ
製品 機能・特長
- ダクト接続
- 蒸気加湿ユニット
ダクト内での蒸気噴霧では、「噴霧管からの凝縮水飛散」、「ダクト内での再凝縮、結露」などにより、漏水事故に繋がる事例もあり、リスク回避のためドレンパンの設置や水抜きなどの配慮が必要となります。
こうした背景のもと、ドレン処理などの煩雑な設計施工の簡略化と責任区分を明確化する製品として、蒸気噴霧管をチャンバに収めた「蒸気加湿ユニット」を新たに定型化し、ラインナップいたしました。
予めチャンバボックスに蒸気噴霧管、ドレンパン、エリミネータが組み込まれていますので設計施工を簡略化します。
蒸気加湿ユニット SDCタイプ ラインナップ
ダクト接続用蒸気加湿ユニット SDC-Pシリーズ
SDC-Pシリーズは飽和効率30%程度までの一般的な空調条件で、ダクト途中で蒸気噴霧する場合に適合する蒸気加湿ユニットです。処理風量380 ~ 18,000m³/h に対応する13型番と、供給蒸気種別に応じた2種類を用意しています。
供給蒸気源として、電極式蒸気加湿器、電熱式蒸気加湿器、間接蒸気式加湿器、ボイラ供給蒸気に接続することができます。各シリーズの仕様については以下のとおりです。
【SDC-APタイプ】
当社製蒸気式加湿器からの蒸気が隔壁接手を介して供給される隔壁接手接続仕様です。
【SDC-CPタイプ】
ボイラなどからの蒸気が当社製減圧器を介して供給される減圧機構付蒸気噴霧装置 / ハイスチーマー組込仕様です。
蒸気加湿ユニット SDCタイプ 主な機能と特長
飽和効率30%程度までの一般的な空調条件で、ダクト途中で蒸気噴霧する場合に適合する蒸気加湿ユニットです。
処理風量380~18,000m³/hに対応する13型番と、供給蒸気種別に応じた2種類を用意しています。
蒸気加湿ユニットとして、あらかじめチャンバ内に蒸気噴霧管、ドレンパン、凝縮水を捕集するエリミネータが組み込まれています。万一の漏水に備えたコーキング処理も施されていますので、設計や現場施工の簡略化が図れます。
凝縮水飛散の懸念があるダクトでの蒸気噴霧において、加湿器メーカー製の蒸気加湿ユニットなら責任区分も明確となり、安心してご使用いただけます。
加湿器メーカーによる適切な選定により、蒸気噴霧後の露付による濡れのトラブルにも事前に配慮することができます。
事例紹介
電子機器工場
空気の乾燥により静電気がおこると、生産機械の停止による生産効率の低下や、コンピュータの回路の故障や誤動作を引き起こします。そのため年間を通じ、安定した湿度環境が重要となります。加湿器は気化式加湿器、または蒸気式加湿器が多く採用されています。
製紙工場・印刷工場
紙は水分含有率に影響を受けて伸縮したり、乾燥時の摩擦などによって静電気が発生します。これらの問題を抑制するためには湿度管理が重要です。
加湿器は、室内直接加湿の超音波式や気化式加湿器が適していますが、印刷工場ではパウダー状の粉塵などが多く、加湿器の汚れに注意が必要です。高い清浄度を要する所では電極式などの蒸気式加湿器も採用されることもあります。
美術館・博物館
展示品や収蔵品が変質・変形しないよう、品質保持を目的に空気環境が調整されています。ただし、美術館や博物館などに収蔵される品は、古代から現代まで、そして絵画、彫刻、金属品まで多種多様です。そのため、一律に温湿度を決められるものではなく、きめの細かい対応が必要となります。
加湿器は、精密な湿度制御に対応する電熱式蒸気加湿器が多く採用されています。
病院
病院空調は部屋の用途等により要求される室内清浄度が異なるため、選定の際には十分な注意が必要です。
手術室やICUなど要求清浄度が高い場合は、衛生的環境を考慮して蒸気式加湿の採用を推奨します。また、一般病棟や待合室では気化式加湿器を使用できますが、要求清浄度によっては使用できない場合もありますのでご注意ください。
データセンター
データセンターでは、静電気による機器への障害の防止、精密機器の機能維持を目的に湿度調整がされています。
以前までは電極式などの蒸気式加湿器の採用が多くみられましたが、近年では気化冷却を利用した消費エネルギー削減を目的に気化式加湿器が採用される例が増えています。