平成15年4月1日の建築物衛生法改正以後、加湿器の採用はそれ以前に比べ増加しました。これは建築物衛生法の対象となる特定建築物が増えたこと、保健所の指導が強化されたことが理由として上げられます。
近年、このような特定建築物では、どのような空調方式が採用されているのかを紹介します。
建築物衛生法の対象
- 延床面積3,000m²以上
- 興行場・百貨店・集会場・図書館・博物館・美術館・遊技場・店舗・事務所・専門学校(学校教育法第1条に規定する学校以外)・旅館
- 延床面積8,000m²以上
- 学校教育法第1条に規定する学校(小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・大学・高等専門学校等)
小規模テナントビル
床面積3,000~5,000m²の場合(1)
全熱交換器+天井カセット型エアコン+加湿器(直接加湿型)
小規模テナントビルでは、室内意匠の配慮はせず、機能とコストを重視する傾向があります。フロアのテナント単位で空調の運転管理ができる個別分散空調が主流です。
床面積3,000~5,000m²の場合(2)
外気処理エアコン+天井カセット型エアコン+加湿器(ダクト接続型)
外気処理エアコン付属の加湿器だけでは能力不足となる場合、ダクト二次側にVSCタイプを接続し、加湿能力を補うケースが見られます。
採用製品

キーワード
滴下浸透気化式加湿器
「てんまい加湿器」 てんまい加湿器/VCJ2201タイプ
てんまい加湿器VCJタイプは、本体を天井内に、吸込・吹出口となる化粧グリルを天井面に取り付けて使用する天埋カセット型気化式加湿器です。室内の空気を吸い込み、加湿した高湿空気を室内に吹き出す室内直接加湿ですので、空調方式や空調機の運転に左右されずに確実な加湿が行えます。 また、新たに「緊急停止機能付仕様」をラインナップしました。

キーワード
VSCタイプは、本体を空調機や全熱交換器などの吹出側にダクト接続し、気流を通過させることにより加湿を行う滴下浸透気化式加湿器です。 加湿器にはファンが内蔵されておりませんので、空調機・全熱交換器・ラインファン等の気流をダクト接続して通過させることで加湿します。処理風量は4,000m³/hまで対応します。
中規模テナントビル
床面積10,000m²の場合
全熱交換器(加湿器組込)+ダクト型エアコン+加湿器(ダクト接続型)
中規模テナントビルでは、室内意匠に配慮するためシステム天井を採用するケースが多くみられます。機器類は天井隠薇設置とし、スッキリとした天井面となっています。フロアのテナント単位で空調の運転管理ができる個別分散空調が主流です。また、加湿は外気処理ユニットでの加湿が増えています。
採用製品

キーワード
VHFタイプは、空調機加熱コイル二次側や、全熱交換器二次側に取り付けて、気流を通過させることにより加湿を行う滴下浸透気化式加湿器です。また、コイル寸法など空調機仕様に合わせて設計製作する受注生産品となります。
大型ビル
床面積30,000m²の場合
セントラル空調でのエアハンドリングユニットが採⽤されていた⼤型ビルですが、最近では個別分散空調でのケースも増えています。この場合、システム天井を採⽤し、機器類は天井隠蔽設置とするためスッキリとした天井⾯となるのが特徴です。
外気処理ユニット+ダクト型エアコン+加湿器(ダクト接続型)
外気処理ユニット付属の組込加湿器での加湿は、室内発熱が高い冬期冷房運転となるオフィス等では能力不足となる場合があります。この能力不足の補助としてダクト接続型加湿器が単独運転で用いられるケースが見られます。
床面積10,000m²の場合
エアハンドリングユニット
床面積100,000m²程度の超大型ビルではエアハンドリングユニット(コンパクトエアハン)などによる方式がとられています。外気処理用空調機と室内処理用空調機と分けている場合が以前は一般的でしたが、最近では外気処理用空調機を設けず、外気を室内処理用空調機へ送り、中間期などの外気冷房に対応する方式が採用されるケースが増えています。
採用製品

キーワード
VHFタイプは、空調機加熱コイル二次側や、全熱交換器二次側に取り付けて、気流を通過させることにより加湿を行う滴下浸透気化式加湿器です。また、コイル寸法など空調機仕様に合わせて設計製作する受注生産品となります。

