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加湿方式と加湿器の種類

3種類の加湿方式

加湿は空気に水蒸気を加える方法、すなわちやり方により以下の3種類があり、これを加湿方式といいます。

気化方式

気化方式

水をその温度の水蒸気に気化して加湿する方法

気化式加湿器一覧
気化方式

蒸気方式

水を100℃または100℃以上の蒸気にして噴霧する方法

蒸気式加湿器一覧
気化方式

水噴霧方式

微細な水滴を直接空気に噴霧する方法

水噴霧式加湿器一覧

加湿器の種類と特徴

「3種類の加湿方式」で説明した加湿方式のもとに、原理や機能の異なるさまざまな加湿器があります。

用途別分類 加湿器の種類 機種と特徴
業務用加湿器
産業用加湿器
気化式加湿器 【滴下浸透気化式】
加湿材へ水分を浸透させ、気流を通過させることにより気化蒸発する仕組み。
【透湿膜式】
水を含ませたチューブ状の膜の外周へ空気を通し、水蒸気のみを通す膜から加湿を行う仕組み。
蒸気式加湿器 ・電力利用型蒸気発生器
【電極式】
水に交流電力を通すことで水中の不純物が運動を行う。この運動エネルギーを利用して水を加熱し、蒸気を発生させる仕組み。
【電熱式】
電熱ヒータへ電気を通してタンク内の水を直接加熱し、蒸気を発生させる仕組み。

【PTCヒータ式】
PTCヒータを利用して水を加熱し、蒸気を発生させる仕組み。
【赤外線式】
赤外線ランプを利用して水を加熱し、蒸気を発生させる仕組み。
【パン型】
蒸発皿内の水を電熱により直接加熱し、蒸気を発生させる仕組み。

・一次蒸気スプレー式
【単管式】
ボイラより熱源として供給される高圧蒸気を単管のノズルから拡散し、加湿する仕組み。
【二重管式】
ボイラより熱源として供給される高圧蒸気を二重管内へ吹き込み、水分だけを機器内に拡散し、加湿する仕組み。

・二次蒸気スプレー式
【間接蒸気式】
ボイラや地域冷暖房施設より熱源として供給される高圧蒸気を用いて水を加熱し、間接的に蒸気を発生させる仕組み。

水噴霧方式 【超音波式】
超音波振動子が超音波を発生させることにより水が振動し、極めて小さい水滴となって噴霧する仕組み。
【高圧スプレー式】
ポンプで加圧した水を小孔から散布することで、微小の粒子を噴霧する仕組み。
【二流体式】
圧縮した水へ圧縮した空気を送り込み、より細かい水滴を噴霧する仕組み。
【遠心式】
モーターの回転による遠心力を利用し、微細化した水滴を噴霧する仕組み。
家庭用加湿器 蒸気方式 【スチームファンタイプ】
電熱により水を沸騰させ、この蒸気を送風機で送り出す仕組み。
気化方式+蒸気方式 【ハイブリッドタイプ】
加湿材へ水分を浸透させ、ヒータで温めた温風を通過させることにより気化蒸発させる仕組み。
水噴霧方式 【超音波式】
超音波振動子が超音波を発生させることにより水が振動し、極めて小さい水滴となって噴霧する仕組み。

このように加湿器といっても、様々な原理を用いた加湿器が存在し、多種多様です。

弊社加湿器の種類と特徴を一覧にしたものは以下リンク先をご参照ください。

-蒸気式- 「電極式」と「電熱式」の違い

ウエットマスター製 電極式蒸気加湿器(右)、ウエットマスター製 電熱式蒸気加湿器(左)

ウエットマスター製 電極式蒸気加湿器(右)

ウエットマスター製 電熱式蒸気加湿器(左)

前項目の「加湿器の種類と特徴」の中で、「蒸気式加湿器」があります。その中の1つとして、電力を利用する蒸気加湿器に「電極式」と「電熱式」があります。両加湿器は名称や形状が類似していますが、動作特性には大きな違いがあります。

そこで使用目的に適応し、各加湿器を使い分けるためにも、2つの加湿器を比較しながら説明します。

※当項目では基本的な原理や仕組みを説明しています。メーカー各社で製品の仕様は異なりますが、基本的な特性は同様です。

蒸気の発生原理

電極式

貯水した蒸気シリンダの電極に交流を通電すると水中の不純物は運動を行い、この運動エネルギーが熱に変換され、水自体が発熱体となり蒸気を発生します。

蒸気の発生原理 電極式

電熱式

加熱タンクに組み込まれた電熱ヒータにより、タンク内の水を直接加熱し、蒸気を発生します。

蒸気の発生原理 電熱式

蒸気の発生量制御の違い

電極式

水位調整により、水に流れる電流値を制御することで蒸気発生量を制御します。電流値は水と電極板の接触面積により変化します。蒸気シリンダ内の水位を変化させる制御であるため、反応速度は電熱式に劣ります。

蒸気の発生量制御の違い 電極式

電熱式

電熱ヒータの電力量を変化させることで蒸気発生量を制御します。

蒸気の発生量制御の違い 電熱式

給水方法の違い

電極式

電磁弁による給水です。給水・給水停止を断続的に繰り返します。給水した直後、水温が低下し、蒸気発生量が一時的に低下します。

給水方法の違い 電極式

電熱式

ボールタップによる給水です。沸騰蒸発により減少した分の水を滑らかに給水します。給水の際、加熱タンク内の水温を低下させないため蒸気発生量が低下しません。

給水方法の違い 電熱式

給水水質の違い

電極式

水質 適用 内容
水道水 水道水にはマグネシウムやカルシウムなど、不純物が溶存しています。この不純物があることにより、水に通電が可能となり、電極式蒸気加湿器は運転することができます。
純水 × 電極式は水を通電させ、水中の不純物の運動エネルギーを利用して蒸気を発生させているため、給水質には不純物が溶存している必要があります(純水は電気を通しません)。つまり、純水を給水しても蒸気を発生させることができません。
軟水 × 電極式に軟水を使用した場合、蒸気シリンダ内でフォーミング(泡立ち)が起こりやすくなります。電極式は蒸気シリンダ内で水位により電流値制御を行っているため、蒸気シリンダ内でフォーミングが発生すると誤作動を起こしやすくなります。

電熱式

水質 適用 内容
水道水 × 水道水を使用することは可能ですが、水道水中のカルシウムやマグネシウムなどが電熱ヒータへ付着し、蒸気発生量の低下や加湿器の寿命を短くします。さらに、加熱タンクに付着したスケールは硬質で、清掃が非常に困難となるため、一次純水・軟水の使用をお願いしています。
一次純水 電熱式は水をヒータで加熱するため、一次純水が利用できます。加熱タンク内にスケールが付着せず、メンテナンス作業の大幅な軽減になります。また、定時排水の水量を減らせますので、排水時の蒸気発生量の低下が少なく、より制御性を向上させることができます。
軟水 軟水はスケールが軟化するため、加熱タンク内の軟質スケール分を効率よく排出でき、メンテナンス作業を軽減することができます。
また電熱式はヒータの加熱量を制御し、ボールタップによる給水を行っているため、基本的には水位は一定です。そのため、フォーミング(泡立ち)が起こっても電極式のような誤作動は起こしません。

※電熱式蒸気加湿器に供給する一次純水の純度は、導電率0.1~1.0mS/m(RO純水程度)が適当です。0.1mS/m未満の純度の純水は使用できない場合があります。

メンテナンスの違い

電極式

純水・軟水が使用できない電極式は、運転により蒸気シリンダ内の電極に徐々にスケールが付着するため、定期的に蒸気シリンダの交換が必要です。

蒸気シリンダ内部にスケールが多量に付着・堆積すると、蒸気発生量に影響をおよぼすだけでなく、故障や事故の原因になります。

メンテナンスの違い 電極式

電熱式

電熱式は、水処理を行うことによって加湿器自体のメンテナンス作業を軽減させます。一次純水または軟水を使用すれば、水処理装置のメンテナンスは必要となりますが、加熱タンク内にスケールが固着しません。そのため、水道水を使用して非常に困難なスケール除去を行うよりは、作業が軽減できます。

メンテナンスの違い 電熱式

電極式と電熱式使い分けのポイント

以上のように「電極式」と「電熱式」とでは、使用できる水質や湿度制御性などに大きな違いがあります。使用目的に応じ、以下のポイントをおさえ、使い分けてください。

高精度な湿度制御が必要な場合は「電熱式」

恒温恒湿空調などで設定湿度に対して、例えば±3%RHの高精度な湿度制御が必要な場合には電熱式を選定します。電極式は、「室内を40%RH以上確保し、50%RH以下で運用」というように、湿度の範囲にある程度の幅があっても差し支えない場合に適しています。

水道水を使用する場合は「電極式」

電極式は水道水を使用します。そのため、水処理する必要はありません。電熱式は水道水を使用するとスケール除去のメンテナンス作業が非常に困難になりますので、一次純水・軟水を使用します。

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